こんにちは。今回は股間節の可動域改善のためには…という内容でお伝えしていこうと思います。
股間節は人体最大の関節で可動域もとても広い作りになっています。そして下半身と上半身をつなぐ位置にあり、日常生活や運動をするうえでとても重要な役割を担っています。
しかし股間節の可動域が狭い人はとても多く、どれだけストレッチを頑張っても変化が出ない人も少なくありません。
では、そういった人は可動域が改善することはないのでしょうか?もちろん変化が見られないという人も一定数はいると思います。しかし本当はもう少し広がるのに、適切なアプローチができていないことで狭いままという人もいます。
今回はそんな方に向けてココをケアしたら股間節の可動域が広がるかもしれないよ!という内容をお伝えしていきます。
内転筋
足が開かないときはまず内転筋
股間節の可動域が狭いときにまずアプローチするポイントとしては内転筋です。内転筋は恥骨や坐骨といった骨盤から大腿骨につく筋肉で、その名のとおり股間節の内転動作に働きます。
股間節の可動域で多くの方が狭いと感じる動きは外転だと思います。
そもそも外転の可動域は0度〜45度と言われています。(あくまで参考可動域)
この45度すら開かない人はとても多く、その理由のひとつに内転筋の硬さがあります。
また内転筋は、内転動作だけでなく屈曲動作にも関係しています。ズボンを履く時に股間節の痛みを感じている場合も内転筋はチェックするようにしましょう。
痛みを感じやすいので押し方に注意
内転筋をチェックするときに大切なのは、押すときに痛みを与えないようにするということです。
内転筋を押すときは指で押すよりも、母指球や手根部でゆっくりと押すようにしましょう。そうすることで、変な力が入ることなく刺激が伝わります。
特に内転筋のなかでも膝近くはとても敏感になっています。最初はゆっくりと弱い圧を加えながら調整しましょう。
腹筋群
骨盤を立てるための腹筋群
股間節の可動域には骨盤の状態がとても関係します。特に骨盤が後傾している状態と前傾している状態では股間節の動きの出方は大きく変わります。
多くの人で見られるのが骨盤の後傾で、その影響で股間節が外旋し、いわゆるO脚となるケースもあります。
こういった状況で大切になるのは、骨盤を立てるための腹筋群です。腹筋群がしっかりと働くと骨盤が立っている状態をキープすることができます。
ここで大切なことは、腹筋群を鍛えるという意味ではなく、しっかりと使えるようになるということです。ただ鍛えても歩くときや立ち上がるときに機能するかどうか?は全く別物です。
この辺りの内容はしっかりと専門家の指導を受けるようにしましょう。
押すときは横から押すと効く
腹筋群を自分で押すときは正面からではなく横から押すようにしましょう。
その理由としては腹筋群を正面から押すと、防御的に力が入って奥まで刺激を入れることが難しいからです。また内転筋と同様に、腹筋群を指先で押すこともあまりオススメしません。
やり方としては、腹直筋の谷を横からおヘソの裏側を狙うように押します。その角度が効いてきたら今度はもう少し奥をめがけて押していきます。
このように角度を変えて押していくと、人それぞれズーンと響くポイントが見つかるはずです。
腹筋群は座っていたら自分で簡単にセルフケアがやれる部位になるので、ぜひ習慣化してみてください。
背中・肩甲骨まわり
胸椎と股間節の関係
股間節と胸椎と言われて「どう関係するの?」と考える人はいるのではないでしょうか?
胸椎の硬さは背中全体の硬さに関係してきます。特に歩行時に歩幅が狭い人は胸椎が硬く、背中全体がまくるなっている傾向にあります。そうなると股間節の伸展可動域が狭くなり地面をしっかりと蹴ることができず、歩幅が狭くなります。
脚が前に出ないというわかりやすい問題に対して、股間節の可動域というところばかりに目を向けてしまっていると、なかなか改善しないことがあります。それは可動域以前に、身体の状態に問題があるからです。
股間節の伸展可動域が狭い人は胸椎をぜひ確認してみてください。
肩甲骨の内転がポイント
また胸椎の動きと大きく完成するのが、肩甲骨の内転動作です。肩甲骨が開いてしまっていると(外転している)背中全体が丸くなりがちです。
しかしこれは内転動作をする筋肉を鍛えるというわけではなく、特に意識しなくても外転してしまわないようにしておくといった意味合いです。
このときに同時に知っておくべきことに、肩甲骨は下制すると内転しやすいということです。
よく猫背や背中が丸い人の特徴に肩甲骨が上がっているということがあります。
解剖学的に肩甲骨の正しい位置としては、第7胸椎と言われています。もしここよりも上の場合は、肩甲骨が外転気味になっていて胸椎の硬さが出ている可能性もあるので、専門家に確認してもらってください。
いかがだったでしょうか?
今回は、股間節の可動域改善のためには…といった内容でお伝えしてきました。
股間節に何かしらの異常を感じている方は少なくないと思います。そしてその原因のひとつに可動域の狭さがあることも珍しくありません。しかし股間節の可動域を広げようと思ってストレッチを頑張ってもなかなか変化が出ないことも事実です。
そういった方こそ、今回お伝えした部位や内容をぜひ実践してみてください。