こんにちは。今回は捻挫を軽く見た結末という内容でお伝えしていきます。私は高校サッカーをはじめ、多くのアスリートやチームのトレーナーとしても活動しています。
そのようなスポーツ現場では怪我はつきもので、その中でも足首の捻挫はいちばん多いといっても過言でないほどおこります。
捻挫は程度にもよりますが1ヶ月ほどプレーを中断せざるを得ないケースがあるにもかかわらず、軽視してしまうチームが残念ながら多い印象です。そしてその結末としてどんなデメリットがあるのか?
今回はそういったことを詳しくお伝えしていきます。選手はもちろん監督やコーチ、親御さんもぜひ最後まで御覧ください。
ただの捻挫と思ったら危険な理由
靭帯損傷・骨折の見逃し
サッカー選手に最も多いと言っても過言ではない怪我が足首の捻挫です。そしてその中の70%〜80%は靭帯損傷を伴い、初期対応を誤ってしまうと競技復帰までの期間が2倍以上かかることも珍しくありません。
特にサッカー選手は切り替えし動作や、ヘディングからの着地、接触プレーといった不確定であり足首に負担のかかる動きを何度も何度も繰り返します。
よくある捻挫だからこそしっかりと判断することが大切です。
大切なのは捻挫をするとどうなるのか?ということの理解です。最悪の場合の骨折はもちろん、靭帯損傷の理解も必要です。特にどこにどう靭帯がついていて、どこを痛めてしまっているのか?そこの判断はとても重要です。
早期復帰するためにもしっかりと捻挫の理解が深い専門家に見てもらうようにしましょう。
クセになるメカニズム
捻挫は適切は早期対応ができていないとクセになるリスクがあります。
具体的には、靭帯が伸びたまま戻らず不安定性が残るパターンや二次的に腓骨筋や後脛骨筋が過緊張し、フィジカルの左右差が出てしまうパターンなどがあります。
これらは適切な早期対応ができていれば基本的に防げるものです。しかし逆に言うとクセになりやすいパターンでもあるので注意が必要です。
また荷重のラインが狂い、膝や股関節、腰に痛みが波及するパターンや慢性足関節不安定症になるパターンもあります。これらは一度の捻挫でなるというよりも何度か繰り返すうちに二次的に症状が出てくるパターンです。こうなってしまうと足首周りだけにアプローチしていても良い変化は期待できません。
身体全体をしっかりと変えてく必要が出てきてしまいます。
復帰が遅れる人の共通点
捻挫後の復帰が遅れる人の特徴として、足首だけのトレーニングをしている人ということがあります。
捻挫は足首に起こりますが、その多くが全身に問題があるケースです。そこを知らずに足首だけケアやトレーニングをしても多少の変化は出ますが、競技復帰するほど強度が上がってきません。
また受傷直後に腫れを防止しているかどうか?はとても重要になります。捻挫をすると患部の炎症により足首全体が腫れてきます。この腫れを極力おさせることが早期復帰には大切で、アイシングと圧迫がまず行えることです。
ここを蔑ろにしてしまい、腫れた状態が長くなると復帰までの時間はどんどん後になってきます。
軽く見た人がたどった実例と症状の変化
初期対応のミスで悪化する過程
捻挫は基本的に受傷直後や当日、翌日に痛みを強く感じます。そして3日ほど経つと見た目の腫れが引いて「もう走れそう!」と思うようになります。
しかし実際には靭帯の修復は行われておらず、数日するとまた同じように捻挫をしてしまうケースは珍しくありません。
このようなパターンは、神経と筋制御が回復しないまま復帰したことが原因による再発です。そもそも靭帯損傷をしたらどれくらいの期間が必要なのか?ということを専門家にしっかりと教えてもらうようにしましょう。
腫れ・痛みが引いたのにパフォーマンスが戻らない理由
捻挫後の腫れや痛みが引いたのにパフォーマンスが戻らない選手が一定数います。その理由としては本人も気づいていないレベルで捻挫した足をかばいながらプレーしているケースです。
このようなケースでは左右の足首の状態をある程度近づけることがポイントです。腫れや痛みが引いたけれど不安定性が残るならそこを強化が必要ですし、筋力に差があるなら足首はもちろん膝や股関節からアプローチする必要があります。
捻挫の復帰において腫れや痛みというのは大切な判断要素のひとつです。しかしそこだけで判断してしまうと無理やり競技復帰をすることになり、パフォーマンスがなかなかあがってこない時間が続きます。
もしこのような状況になってしまっているのなら、専門家のアドバイスをまずはもらうようにしましょう。
長期化したケースのストーリー
捻挫によってプレーできない期間が長期化した選手の具体的な例を紹介します。
その選手は1年に1回捻挫をするような選手でした。捻挫後は痛みがあるのである程度の期間は練習を休み、けが人としてチームのサポートをしていました。しかしスポーツ整形や、スポーツを専門としている整体などの受診はなく我慢できる痛みになればプレーに復帰するといったことを繰り返していました。
しかしある時、いつもと同じように捻挫し同じように痛みが引くのを待っていたら普段とは明らかに痛みが残っていました。その時にやっと専門家に見てもらったところ足首の靭帯損傷が見つかりそれと同時に腓骨筋や後脛骨筋といった足首周りの筋肉がガチガチに張っていることを教えてもらいました。
この選手は実際に整体院Dressに通っている選手です。おそらく過去に捻挫を繰り返している時期は足首周りの筋肉はそこまで張っていなかったと思われます。しかし放置したことでガチガチになってしまい、長引く捻挫を引き起こしてしまいました。
早期回復のために今日からできる最善の対応
やってはいけないこと・やるべきこと
早期復帰のためにやってはいけないこと、やるべきことをいくつか紹介します。
まずやってはいけないこととして湿布だけで対応するということです。湿布はその箇所の炎症を落とす目的で使われることがほとんどです。しかし捻挫の対応はそれだけでは足りません。
やるべきことにもなりますが、捻挫直後は固定と圧迫が必須です。そうすることで腫れること自体を抑えることができます。そのうえでアイシングをして患部を冷やします。
また痛みが3割くらいになったからといって勝手に動き出すのもやめましょう。靭帯損傷している場合は患部を押すと他とは違う明らかな痛みがあります。その痛みが消えるまでは基本的には安静が必須です。
サッカー選手・部活生・一般の方向けのセルフケア
まずはRICE処置をするようにしましょう。直後は腫れないようにすることが大切でRICE処置はとても有効と言われています。特に圧迫と挙上が大切で自宅に帰ってからも受傷後48時間は意識的に行うようにしましょう。
また、お尻や太もも周りの筋トレも大切です。よく捻挫後に足の指や足首周りのトレーニングをすることがありますが、そこよりも大きな筋肉を動かしたほうが結果的に足首への負担が減り今後のリスク軽減にもつながります。
施術・リハビリが必要なサイン
捻挫直後にまずは専門家を受診することは大前提として、受傷後48時間経っても痛みや腫れが惹かない場合は受診は必須です。
この場合は靭帯損傷が疑われ早期復帰のためにも専門家に見てもらう必要があります。
また足首の抜ける感じや、しゃがみこみの左右差が見られる場合も施術やリハビリが必要になります。この場合は靭帯損傷だけでなくその周りの筋肉も何かしら関係してることが考えられ、痛みを落とすだけでなくトレーニングで次の捻挫を予防していく必要があります。
このように捻挫後は専門家に見てもらうことが当たり前です。しかし多くの選手が捻挫を軽視して復帰が遅れ、学生ではサッカーをできる時間が短くなってしまいます。
いかがだったでしょうか?今回は捻挫を軽く見た結末といったタイトルでお届けしました。
捻挫は程度かあるからこそしっかりと判断してもらうことが大切です。特に学生はたかが捻挫と捉えてしまいがちです。だからこそ親御さんには「ちゃんと病院いきなさい」「専門家に見てもらいなさい」といったことを伝えてもらえたらと思います。
整体院Dressでは捻挫の対応をしっかりと行っています。またスポーツ整形のドクターを紹介することも可能なので、もしお困りであればご来院ください。







