こんにちは。今回は10代のサッカー選手が夏に向けて準備することという内容でお伝えしていこうと思います。
春になり多くの選手が今年の目標を掲げてサッカーをしていると思います。そして練習も今まで以上に気合を入れて頑張っているでしょう。ただここで注意したいのが、その目標を達成するために今のうちからしっかりと準備することが大切ということです。
特に気温がどんどん上がっていくこの時期に準備を怠ると、夏以降のパフォーマンスは一気に落ちていきます。私も実際に夏にピークを迎えて秋以降一気にパフォーマンスダウンした選手を何人も見てきました。
また親御さんとしても、熱中症の危険を感じていたり何をどう食べさせたらいいのかわからなかったりしていると思います。実際に私が関わっているチームの親御さんからも毎年この時期は同じような質問をいただいています。
今回はそんな状況にならないためのいまからできることを3つに分けてお伝えしていきます。
「夏バテで痩せる」は選手として致命傷。強度の高い夏を戦い抜くための体重管理術
「消費カロリー>摂取カロリー」の罠
夏に向けて何を意識して何を乗り越えなければいけないのか?と考えたときに大きな枠でいう答えは夏バテです。夏バテになってしまうとその期間競技ができないだけでなく、復帰以降もパフォーマンスがなかなか上がってきません。
その夏バテの大きな理由のひとつがカロリー収支です。消費した以上に摂取できていることがまずは大前提となります。夏になると食欲が減る選手は少なくありません。そんなときに何であれば自分は食べることができるか?ということを知っておくのはとても大切な準備となります。
1日の摂取カロリーをチームドクターやトレーナーと決めておくことも大切です。ベースは毎日決まった量を取り続けることですが、日によってはどうしても食べることができない日も出てきます。そんなときに具体的に最低限の摂取目標を決めておけば、翌日以降で収支を調整することができませす。
私は各選手と具体的に1日4000kcal〜5000kcalと決めています。そして実際に食べることができたのか?を確認しながら夏を乗り越えるようにしています。
補食と消化力の重要性
そして目標の摂取カロリーを超えていくために必要なのは補食と消化力です。
夏になると多くの選手は1回の食事で量を摂ることができなくなります。そこでポイントになるのが補食です。少しでもいいから食べれるタイミングで食べておくというイメージで最初はOKです。
例えば試合や練習の前におにぎりを1つだけでも食べることができればそれだけで約200kcalを摂取することができます。そしてこれに簡単なおかずも一緒に食べることができれば400kcal程度にはなります。
おそらくこのようなタイミングは食べることはできるけど、食べなくても動けるという感覚の選手が多いと思います。このときに食べるという選択をする習慣をつけるようにしていきましょう。また、その食べなくても大丈夫という感覚のままプレーを続けることは実はとても危険なことです。(後ほど説明もしますが怪我のリスクを高める可能性もあります。)
1日を通して食べ続けるためには消化の力が必須になります。内臓が疲労してくるとどうしても食べることのできる量は減ってしまいます。そして内臓疲労はいろいろな原因がありますが、食べるものとタイミングがまずはポイントになってきます。
練習直後は脱水気味で、内臓も働いていないタイミングになります。それを少しずつ起こしてあげるという意味合いも込めて、例えば練習直後は水分で糖質を補給すること、30分後〜60分後でうどんやおかゆなどで固形物を入れること、それと同時が少し後から高タンパク質低脂質な肉や魚などを食べるといいでしょう。
またクエン酸やネバネバしたものは唾液や胃液の分泌を促し、内臓への負担を和らげた状態で食べることができます。
「水分補給」の質を変える
夏バテ対策で最も重要と言っても過言ではないのが水分補給の質です。
水分補給の質と量のどちらも意識しているでしょうか?体内の60%は水分と言われます。そして体重の2%以上の水分が喪失されると、パフォーマンスが低下してしまいます。
私が普段から選手たちに伝えているのは練習や試合前後で体重を測り、最低でも減少分はその日の内に飲む(食べる)ということです。
そして質として理解しておくべきことは電解質のバランスです。ざっくり言うと電解質のバランスが崩れてしまうと足がつりやすくなったり、パフォーマンスの低下につながったりします。電解質と言うと少し難しく聞こえるかもしれませんが、ナトリウムとマグネシウム、カリウムのことです。
大量の汗をかくとナトリウムも水と一緒に失われます。その状況で水だけを飲むと余計に体内のナトリウム濃度が下がってしまい、身体は尿として水分を出してしまいます。それを防ぐためには0.1%〜0.3%の食塩水に少しの糖質を加えて摂るようにしましょう。
またマグネシウムとカリウムのバランスが崩れると足がつることになります。マグネシウムは筋肉を弛緩させる効果があります。ドリンクの補給と一緒にバナナを食べることを私は選手に伝えています。
またマグネシウムはいわゆるにがりで補うことができます。ドリンクに一滴のマグネシウムを入れるのでもいいですし、最近はマグネシウムが含まれている入浴剤を使う選手も増えてきています。
とにかく覚えていてほしいことは、ただ水を摂るだけではパフォーマンスは少しずつ低下してくるということです。ただ注意点としても人によっては電解質を摂りすぎることで下痢になるケースもあります。
自分にとって何が最適なのかを見つけることもアスリートに求められるスキルということも理解して実践していきましょう。
成長ホルモンを味方につける!パフォーマンスを最大化させる「戦略的睡眠」
深部体温のコントロール
睡眠は量も質もどちらも大切になってきます。そして特に質を高めるために深部体温をコントロールすることが求められます。
深部体温は脳や心臓、肝臓などの臓器の機能を維持させるために大切な温度のことです。そしてこれはしっかりとお風呂に浸かることでまずはあげることができます。
そして質のいい睡眠のためにはこの深部体温が下がっているタイミングで眠りにつくことが理想です。時間で言うとお風呂に入ってから90分後には寝るイメージです。そうすることで入浴によって上がった深部体温が下がるというこのギャップに身体がしっかりと放熱し、いい入眠となります。
また寝室の温度は25℃〜28℃で湿度は50%前後が理想です。
これくらいの環境であれば身体が冷えることもなく、湿度も高くないのでしっかりと汗をかくことができます。
また細かなことですが、足裏を布団から出しておくと体温調節がうまくいきやすくなるので、可能な選手はやってみるようにしましょう。
スマホが身体の「連動性」を壊す?
スマホのブルーライトは脳を覚醒させます。特に睡眠前にブルーライトを浴びると脳が覚醒モードになってしまい、睡眠の質を上げようと思っても上げることができません。
そして睡眠前のブルーライトの厄介なところは睡眠の質を下げるだけでなく、その結果として自律神経の乱れも引き起こし翌日以降の体調にネガティブな効果を与えてしまうということです。
特に起きるときにスッキリ起きることができず、午前中のパフォーマンスが上がってきません。それなのに試合や練習が午前中となるとその日の動きは最悪になってしまいます。もしスマホをどうしても見たいというのなら睡眠の60分前までに終える習慣を作ることをおすすめします。
またブルーライトだけでなく、見なくていい情報が入ることによるストレスを被る可能性も考えると、夜のスマホの見過ぎは百害あって一利無しでしょう。
「寝ている間に身体は作られる」
私は普段中学年代〜高校年代と関わることがとても多いです。そしてこの時期はどの選手も身体が大きく変わっていきます。
そして身体を作っていくうえで大切なのが食事と睡眠です。これは実際にスポーツ栄養の大学教授ともいろいろお話させていただいて、睡眠時間が足りていない選手は15歳以降でなかなか身長が伸びないという研究も出ています。
だからこそ日頃から睡眠の時間(量)を取ることは大前提として、例えば寝る前にストレッチや瞑想などをしてリフレッシュをすること、より良く寝れるように環境を整えることが大切です。
またそこでしっかりとリカバリーをすることで翌日以降のケガのリスク軽減になる部分もありますし、いいパフォーマンス維持にもつながっていきます。
ただ追い込むのは逆効果。怪我を防ぎ、夏休みに「化ける」ための身体操作トレーニング
「疲労」を「怪我」にさせない
ここからは怪我に関する視点で見ていこうと思います。これまでにも伝えてきたように、夏は疲労が溜まりやすく抜けにくい時期です。
そしてその結果として夏の後半から秋に向けて怪我が起きてしまいます。その過程で起こるのが、身体の使い方の変化です。例えばいままで使えていた股関節が使えなくなっていき結果的に膝や足首の負担が増えて怪我をするといったパターンです。
そういったことを防ぐために必要なのは疲労が溜まっているときにやるトレーニングです。力の発揮はするけれど筋疲労や神経疲労が残りにくいメニューを組むことがとても大切になってきます。私は普段から選手とピリオダイゼーションの話をしています。
この時期になにをやって、それ以降はどうするか?そしてそこの目的はなにか?ということまで明確にして共有しています。
ここをしっかりとやるからこそ疲労を溜めないけれどしっかりと鍛え続けて怪我を防ぐということが可能になってきます。
夏こそ「量」より「質」
そしてなにより意識するのは夏こそ「量」より「質」ということです。
上にも書いたように、特に夏のトレーニングはしっかりと効かせたいけれど疲労は残したくありません。特に筋トレの点で見てみると出力をするということがとても大切です。
筋トレをやれば方法はいろいろとありますが、量を重ねれば多少雑でも筋力はついていきます。しかしそれと同時に疲労も溜まってしまい怪我のリスクも高まります。
そうではなく、高重量(1RM85%)を3回で2〜3セット程度です。このメニューであれば疲労は残りにくいけれど出力があるため、筋力の維持には効果的です。
また試合期間中はパワー発揮のためのスピードメニューを行うことも大切です。例えばクリーンというメニューを1RM50%で5回程度行います。
これらのように質を意識したメニューを特に夏は行うことで短時間で終わらせてしっかりと休むことができます。ただポイントなのは質を担保できるトレーナーやコーチが近くにいるか?ということです。
Dressでは実際に夏特別メニューというものを選手ごとに組んで、実践も行っています。
自主練の質が変わる
これらのように夏であっても質を担保してトレーニングを続けることで、夏に他の選手を圧倒することができます。私も実際にチームの選手達に「夏はどのチームもパフォーマンスが落ちる。そしてそのまま秋以降に突入して結果を出せない場合が多い。だからこそ夏に勝つための準備をいまからやっておくべきだ」ということをはっきりと伝えています。
そうすることで、自主練で何をやって何をやらないかがはっきりします。そしてどれくらいの時間(量)やるのかも明確になります。
ただやるだけの時代はとっくに終わっていますし、強いチームは科学的にトレーニングをしています。もちろん根性も大切ですがその背景でリスクを理解していないのであれば、それはもう無謀でありギャンブルです。
特に10代で行うスポーツは期間が限られ、怪我をしている場合ではありません。
しっかりと質を担保して夏を乗り越えられるように準備していきましょう。
いかがだったでしょうか?今回は10代のサッカー選手が夏に向けて準備することという内容でお伝えさせていただきました。
いまは令和で質が求められる時代です。特にパーソナルトレーニングで質が低いものをやっていては、せっかくの時間が無駄になってしまいます。Dressはプロアスリートも通うジムであり整体院です。特に4月、5月からトレーニングを始めることで夏までと夏以降の変化を良くも悪くもこちらが感じ取ることができます。
例えば疲労によってジャンプ力が下がっていること、持ち上げられる重量が減っていることなどが把握できていればそれに対して適切な対応を早めにおこなうこともできます。
この夏にしっかりとパフォーマンスを出したい選手、夏以降にライバルと圧倒的な差を出したい選手はご連絡お待ちしております。







